しまなみ耕作放棄地再生プロジェクト|地質調査ツアー【中編】

前回に引き続き、今回も2017年8月21日に敢行された「耕作放棄地再生プロジェクト」調査ツアーの様子をお伝えします。

畑の主が居なくなり、荒れ果ててしまった土地

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「サクッ…サクッ…」

無言のまま、スコップで土を掘り続けます。サラサラと崩れるその砂状の土は、どう見てもカラッから。栄養の「え」の字もないだろうということは、素人目で見てもハッキリわかります。

この状態には流石に全員閉口。そんな中、金澤先生の「まあ、とりあえず採取しましょうか」との一言で、時間が再度動き始めます。

土の状態はさておき、採取の方法を今回初めて見ました。とても慎重かつ繊細な、根気のいる作業なんですね。

  1. 採取する場所を決める(残存する木の”根っこ”から少し離れた場所がベスト)
  2. 太陽の光を背にして、地面に垂直になるようにスコップを突き刺す
  3. 断面を崩さないように慎重に、15センチ程度の穴を掘る
  4. 土の層を確認し、層と層が混じらないように丁寧に土を採取する(特に第一層は”剥がす”ように)
  5. 持参した袋に、日付、第○層、採取場所、深さなどと言った情報を記載し、土を詰める

以上の工程を、汗を書きながら複数箇所実施します。

金澤先生は慣れた手つきで、来ている服が汚れるのもお構いなしにドカッと地面に座ります。そして僕は、先生の教えに従順に、全体重をスコップにかけます。

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(後から聞いた話ですが、今回僕が、そんな慎重な採取のサポートをさせてもらえたのも、「祖父の土地を再生させる」という想いを先生が汲み取って頂いた結果とのことでした。有り難いです。)

そんな土地にも希望はある

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気を取り直して、二箇所目の土の採取です。今度は、住居からより手前の畑を選びました。今度はどうでしょう。

「ザクッ!!」

おぉ、なんか全然違う感触!掘り起こしてみると、土の色も、湿気も、層の数も全然違います。

それもそのはず、一回目に採取した場所は、実は「かつて水田だった場所に、土を埋め立てた」ところで、常に有機物を撒き、散水しなければあっという間に養分が抜けていってしまう”難易度の高い畑”だったのです。

一方、次に採取した場所は、生前の祖父が最期まで手入れをしていた畑。歳をとるにつれてあまり体を動かすことができなくなってきたため、祖父は徐々に耕作面積を減らしてきたのですが、それでもギリギリまで耕していたエリアです。面積にして、約500坪といったところでしょうか。

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ただし、耕作放棄地となってからゆうに3年は経過しているため、やはり手を入れなければ1週間で草が辺り一帯を埋め尽くしてしまいます。それはそれで、抜根作業が大変なのも事実。

(個人的には)ホッと胸をなでおろしながら、引き続き土の袋詰めを行います。約1時間程度で、まずは土の採取は完了しました。

これからの流れ

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さて、採取した土はすぐに”良し悪し”が分かるわけではありません。この後、聡子さんの手により、顕微鏡や薬品を使い分析が行われます。そして、この結果を基に「どんな土を入れ」「どんな資材を入れ」「どのような苗を選び」というコンサルティングが始まるのです。

ただ、今回に関して言えば”悪い状態”ということは一目瞭然。ここを再生するためには、長い時間と根気と、もちろんお金が必要になります。

金澤先生から、抜根の仕方や補助金・助成金の調べ方などを詳しくお伺いし、その日は宿泊先のホテルに戻ることにしました。不安と期待が入り交じる帰路、先生からの一言に一同は驚かされます。

「まあ、どうすればよいかの答えはもう見つかってるけどね。」

詳しくはまだナイショのようですが、とある最新式の秘密兵器を投入など、既に対策は描かれているようです。さすが!!

ということで、その日は大変美味しいお酒をいただくことに。(つづく)

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